まさにこれからが旬!の薬膳食、鮭のご紹介
はやいもので、もう11月。
今回は、これからがまさに旬を迎える食材である “鮭” についてです。
10月初旬から中旬にかけ、トロント近郊では鮭の遡上がピークを迎え、見に行く人たちもたくさんいます。
鮭が産卵のために命がけで川の流れに逆らって登ろうとする姿は、本当に感動的ですよね。
捨てるところがないと言われる魚
日本人が最も買う魚介類は、鮭。
そして、世界中で獲れる鮭の4割は日本人が消費しているそうです。
そんな日本人に愛される鮭は、捨てるところがないと言われる食材の一つ。
筋子やいくらにはじまり、頭は三平汁やあら煮に、頭の軟骨は氷頭とよばれ、氷頭なますとして食されます。
皮は湯引きして酢の物に、オスの背わた(腎臓)もメフンという塩辛となり、珍味として人気があるようです。
鮭の缶詰なんかも、お魚の骨までおいしく食べられる一品。
なおかつ、使いやすく、とっても便利ですよね。
アスタキサンチンの力
鮭の鮮やかな色、サーモンピンクとよばれるこの天然の赤い色素は
“アスタキサンチン”
といいます。
鮭は、 川を登る際、強い紫外線を浴びるので活性酸素が多く発生しますが、この活性酸素から体を守るのが、抗酸化力が非常に高いアスタキサンチンなのです。
アスタキサンチンは、万病の元といわれる活性酸素を除去して、免疫力を高めてくれる働きがあります。
江戸時代の薬物書「本朝食鑑」には、すでに鮭についての薬膳的な記述があります。
「胃腸を温め、気を補って筋骨を強化し、生殖能力を高める」
確かに鮭は、消化器系を丈夫にし、体を元気にするので、食欲不振、腹部の冷え、冷え性、疲れ、貧血、めまい、下痢、血栓予防、肥満の改善、生活習慣予防などに効果があるとされています。
また、肉よりも低カロリーで高タンパクなので、ダイエット中の方や、アンチエイジングにもおすすめですね。
では、そんな捨てるところがない鮭の美味しい食べ方について、次回はお伝えしたいと思います。
11月の食材②に続く↪︎
Cover Photo by Drew Farwell on Unsplash